「マッチングアプリで出会った相手と初デート。楽しい時間になると思ったのに、まるで採用面接のように質問責めにされた……」
「お互いの価値観を確かめるのは大切だけど、条件ばかり気にしていたら恋愛って楽しめるの?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
今回は、イタリアのミラノで育ち、現在はアメリカのワシントンD.C.とイタリアを行き来しながら暮らすマルコ(仮名)の体験談をご紹介します!
イタリアといえば、食事や家族との時間を大切にする文化を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。一方、アメリカには、仕事での成功や個人の自立を重視するイメージがあります。
もちろん、どちらの国にもさまざまな価値観があります。それでも、両国で暮らしてきたマルコには、恋愛や人間関係において驚くような違いがあったそうです。
今回は、彼がアメリカで経験した恋愛のカルチャーショックを見ていきましょう!
D.C.の初デートは「履歴書の確認」!?
アメリカの首都ワシントンD.C.で初デートを経験したマルコは、ある違和感を覚えました。
それは、相手との会話が、まるで企業の採用面接のように感じられたことです。
「仕事は何をしているの?」
「どこに住んでいるの?」
「年収はどれくらい?」
「元恋人とは、どうして別れたの?」
もちろん、初デートで相手の仕事や過去の恋愛について話すこと自体は、決して悪いことではありません。将来を考えるなら、価値観や生活環境を知ることも大切です。
しかし、質問が次々と続くと、マルコは相手と自然に仲良くなるというよりも、自分が相手の求める条件を満たしているか審査されているように感じたそうです。
一方、彼が好むイタリアでのデートは、もっと肩の力を抜いて楽しめるものでした。
共通の趣味や友人の話をしたり、お気に入りの店に立ち寄ったり。会話や街の雰囲気を楽しみながら、少しずつ相手を知っていくことを好んでいたのです。
そのため、アメリカでも、かしこまったディナーより、愛車のベスパで出かけてコーヒーを飲みながら散歩するようなデートが好きなのだとか。
相手の条件を知ることと、一緒にいる時間を楽しむこと。
どちらも恋愛では大切ですが、マルコは後者を重視していたのでしょう。
アプリの罠?心理学用語で相手を判断する恋愛
マルコがアメリカの恋愛文化で気になったもう一つの点は、相手との関係を諦めるまでの速さでした。
マッチングアプリでは、次々と新しい相手と出会う機会があります。その便利さがある一方で、少し合わないと感じたら、話し合う前に次の相手を探す人もいると、彼は感じていました。
さらに、SNSなどでは、恋愛に関する心理学用語を見かけることもあります。
たとえば、相手の言動をすぐに「ガスライティング」や「回避型」、「ナルシシスト」といった言葉で説明するケースです。
もちろん、こうした概念が役立つ場面もあります。実際に相手から精神的な操作や有害な行動を受けているなら、自分を守るために距離を置くことも必要です。
ただし、ちょっとしたすれ違いや意見の違いだけで、相手の人格や心理状態を決めつけてしまうと、相手を理解する機会を失うこともあります。
マルコは、そうした判断の速さに違和感を覚えたそうです。
また、政治的な立場の違いが、恋愛相手を選ぶ際の大きな判断材料になることも気になっていました。
彼の両親は政治的な意見が異なっていても、長年一緒に生活してきたそうです。
その姿を見てきたマルコにとって、意見が違うことと、人として尊重できないことは別でした。
もちろん、政治や社会問題に対する価値観が、恋人選びにおいて重要な人もいます。譲れない考え方が違えば、関係を続けるのが難しい場合もあるでしょう。
大切なのは、意見の違いがあるだけで相手を否定するのではなく、なぜそう考えるのかを知ろうとすることなのかもしれません。
「孤独なアメリカ人」と「90歳のイタリア人の祖母」
マルコが人間関係について考える際、よく話題にするのが家族や地域コミュニティの存在です。
彼の話では、イタリアの家族や地元の人々とのつながりは、日常生活の中で大きな役割を果たしているそうです。
たとえば、マルコの90歳の祖母。
近所の人や家族が頻繁に訪ねてくるため、高齢になっても人と会話する機会が多く、活発な社会生活を送っているといいます。
そんな祖母の姿は、マルコにとって印象的でした。
恋人や配偶者だけでなく、家族や友人、近所の人とのつながりがある。困ったときに話せる相手や、何気ない時間を一緒に過ごせる人がいる。
そうした人間関係は、人生を支える大切な要素になります。
一方、アメリカでは、地域によっては転居や仕事の都合で家族と離れて暮らす人もいます。身近に頼れる人が少ない場合、恋人や配偶者が心の支えとして大きな存在になることもあるでしょう。
ただし、アメリカの人間関係が希薄で、イタリアの人々が孤独を感じないというわけではありません。どちらの国にも、親しい人とのつながりを大切にする人もいれば、孤独を感じる人もいます。
マルコが注目していたのは、恋人だけに頼るのではなく、家族や友人との関係も大切にすることでした。
恋愛がうまくいかないときでも、自分を支えてくれる人がほかにいる。
そう考えられる環境があれば、恋人との関係にも少し余裕が生まれるのかもしれません。
「実家暮らし=マザコン」ではない?
アメリカで暮らす中で、マルコが驚いたのが、家族との距離感に対する考え方でした。
アメリカでは、成人したら実家を出て、自分の生活を築くことが自立の一つの目安とされる場面があります。
そのため、20代になっても親と暮らしていると、「自立していないのでは?」と思われることもあるそうです。
一方、イタリアでは、家族と一緒に暮らしながら貯金をしたり、将来の準備をしたりする選択もあります。
マルコ自身も24歳まで実家で暮らし、貯金をして最初の投資用不動産を購入したといいます。
彼にとって、実家で暮らすことは自立できていない証拠ではなく、将来のために資金を準備する合理的な選択だったのです。
イタリア語には、母親に過度に依存する男性を指す「mammone(マンモーネ)」という言葉があります。
しかし、単に親と暮らしていることと、母親に依存して自分で物事を決められないことは同じではありません。
住む場所やお金の使い方、服装、人生の重要な決断まで、すべて親に決めてもらっているなら、本人の自立について考える必要があるでしょう。
反対に、親と良好な関係を築きながら、自分の責任で仕事やお金、将来について決めている人もいます。
実家暮らしか、一人暮らしか。それだけで相手の自立度を判断することはできません。
恋愛相手を選ぶ際には、住んでいる場所だけでなく、どのように生活し、どんな考えで将来を築こうとしているのかを知ることが大切なのです。
イタリアとアメリカ、両方の良いところを取り入れる
アメリカの恋愛文化に疑問を感じることがあったマルコですが、アメリカのすべてを否定しているわけではありません。
彼は、仕事で高い目標を持つことや、新しいことに挑戦する人を応援する環境には魅力を感じています。
一方で、イタリアで育ったことで、家族や友人とのつながり、食事や会話を楽しむ時間の大切さも身につけてきました。
マルコの生き方は、一つの国の価値観だけにこだわるのではなく、自分に合う部分を取り入れていくというものです。
仕事や資産形成では、アメリカで得た経験を活かす。
人との付き合いでは、家族や友人との時間も大切にする。
そして恋愛では、条件だけで相手を判断するのではなく、一緒に過ごす時間や自然な会話を楽しむ。
そんなふうに、異なる文化から学んだことを、自分の人生に取り入れているのです。
国際恋愛で大切なのは、自分に合った関係を見つけること
マルコの体験談から分かるのは、国や文化が違えば、恋愛や人間関係に対する考え方も変わるということです。
初デートで相手の条件を詳しく知りたい人もいれば、まずは一緒に楽しい時間を過ごしたい人もいます。
家族と近い距離で暮らしたい人もいれば、早くから一人暮らしをして自立したい人もいます。
どちらが正しいというわけではありません。
ただ、自分にとって自然な考え方が、相手にとっても自然とは限らないのです。
もし恋愛で価値観の違いを感じたら、すぐに相手を否定するのではなく、なぜそう考えるのかを聞いてみるのも一つの方法です。
そして、相手を理解しようとするのと同じくらい、自分がどんな関係を望んでいるのかを知ることも大切です。
異文化に触れることは、外国人の恋人を見つけるためだけのものではありません。自分にとって当たり前だった価値観を見直し、どんな生き方が心地よいのかを考えるきっかけにもなります。
マルコのように、異なる文化の良いところを取り入れながら、自分らしい恋愛や人生を見つけていけたらいいですね!


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